彼岸花(ヒガンバナ)について。花言葉や学名・特徴などをご紹介

彼岸花(ヒガンバナ)について
真っ赤な花を咲かせる「彼岸花(ヒガンバナ)」は9月中ごろに咲く日本で有名な花です。道端や河川敷などでよく見かける彼岸花ですが、なぜ日本の行事である「お彼岸」と同じ名前がついているのでしょうか。

この記事では、彼岸花の名前の由来と、特徴について解説していきます。彼岸花の花言葉や彼岸花が「怖い」というイメージを持たれる理由についても紹介しているので、この花に興味をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてください。

彼岸花(ヒガンバナ)の名前

彼岸花(ヒガンバナ)の名前
キレイな赤い花が特徴的な彼岸花ですが、じつはこの花、日本固有の植物ではないことをご存じでしょうか。
仏教諸国と大きな関係を持つ彼岸花。ここでは、彼岸花という名前が付いた由来について、その背景の話を交えながら説明していきます。

学名と由来

彼岸花とは「ヒガン花科ヒガンバナ属」に分類される多年生草木であり、なんと中国を原産とする植物です。古い時代に日本へ持ち帰られた植物ということもあって、本当の意味での在来種ではないのです。
おもに道端や河川近くなど、日当たりの良い場所に生育していることが多く、球根状の深い根を張り、細長い茎の先端から細かい花弁を広げた姿が特徴的です。

彼岸花の名前の由来は諸説ありますが、その中でも有名なのが「秋のお彼岸」に関連して名づけられたというものが挙げられます。彼岸花はちょうど「彼岸入り(お彼岸の始まり)」に咲き始め「彼岸明け(お彼岸の終わり)」に咲き終わることから、その名がついたのではないかと言われています。

また、彼岸花は暗いイメージのある花ですが、その理由は日本のお彼岸が死者を供養する行事があること、そして真っ赤な花弁と、彼岸花の球根に毒があることが関係しています。日本の小説でも暗いイメージを出すために彼岸花を怖いものとして印象付けるシーンが多数登場します。

別名、曼珠沙華(マンジュシャゲ)

彼岸花は別名、「曼殊沙華(マンジュシャゲ)」という名前で呼ばれています。この名前は古代インドのサンスクリット語で「天界に咲く花」という意味があり、おめでたい事が起こる兆しの花として有名です。

仏教諸国で親しまれている彼岸花、海外ではプラス、日本ではマイナスなイメージを持たれているという風に、大きくイメージが異なる花として有名です。とくに日本では「死人花」「地獄花」「毒花」「幽霊花」「捨子花」などのマイナスなイメージで呼ばれることもあります。

彼岸花の特徴

彼岸花の特徴
様々な名前で呼ばれている彼岸花ですが、この花にはどのような特徴があるのでしょうか。
つづいて、日本で親しまれている彼岸花の特徴、生育地、時期、季語といった4つのポイントについて解説していきます。

特徴

彼岸花といえば、真っ赤な花を咲かせる姿が特徴的です。濃い赤色の花弁を持つこと、そして群集して生育していることも含めて、彼岸花が咲いた場所は真っ赤な景色で覆われます。
青々と茂る場所に突如真っ赤な花を咲かせることから、道端を歩いていてギョッとした経験がある人も多い花。大きさは次の通りとなります。
  • • 高さ:30~60cm
  • • 花径:5~15cm
彼岸花は繁殖力も強く群生して生育しているのが特徴的です。しかし、日本に生育する彼岸花は「種子ができない」彼岸花であることから、その多くが人工的に植えられたものとなっています。

分布・生育地

彼岸花は強い繁殖力、人工的な生育範囲の拡大といった影響もあり、日本列島全域で生育している植物です。日のあたる湿った場所を好む性質をもち、水辺や雨が振り込む場所に群生しているのをよく見かけます。
もともとは中国原産の植物であることから、日本国内だけでなく、アジア圏の多くの場所に生育している花としても有名です。

余談になりますが、台湾の連江県では、彼岸花を県花として定められているなど、親しみ深い花であることがうかがえます。

咲く時期

彼岸花は名前の通り、お彼岸に咲く花として有名です。お彼岸は年に2回行う行事であり、彼岸花は「秋のお彼岸」に合わせて咲き始めます。

9月中旬あたりから花弁を開き始め、9月下旬までには真っ赤な花弁を散らします。その後10月に入ると花弁が生えていた部分から葉が伸びだし、その状態で冬を越します。通常の植物とは違い、寒い時期に咲き、温かい時期に枯れる珍しい植物であることから、ほかの植物が成長しだす4~6月の初夏の時期には、葉をからして球根だけの姿になってしまうのです。

俳句の季語として

彼岸花は秋に花を咲かせる植物であることから、秋の季語として用いられています。とくに「彼岸花」「曼殊沙華」「死人花」などは俳句にも利用されている言葉です。
彼岸花を用いた俳句であれば、俳人である「臼田亞浪(うすだあろう)」が残した次の俳句が有名です。
  • • 旅の日の いつまで暑き 彼岸花
  • • 彼岸花 薙がば今もや 胸すかむ

彼岸花の花言葉

彼岸花の花言葉
彼岸花には、赤い見た目から連想される花言葉と、お彼岸を意味した花言葉が存在します。
  • • 赤い見た目:「情熱」「独立」
  • • お彼岸:「再会」「あきらめ」「悲しい思い出」「旅情」

彼岸花に怖いイメージがある理由

真っ赤な花を咲かせる彼岸花。風に揺れる姿を見ると、少し怪談の情景をイメージしてしまいます。では、なぜそのような印象が根付いたのでしょうか?
最後に、彼岸花に怖いイメージがある3つの言い伝えについて解説していきます。

彼岸花には毒がある

彼岸花の球根には「アルカロイド」という毒が含まれています。アルカロイドは神経麻痺を起こす毒としても有名であり、経口摂取すると、吐き気や下痢といった症状がおきます。

かつて飢饉などが起こった時代の日本では、食べるものがなく、仕方なく口にした人が亡くなっていったことから、毒性があるという情報が広まり、怖いイメージが付いたと考えられています。

彼岸花が火事を連想させる

彼岸花は真っ赤な花を咲かせます。その花弁は「火が燃えさかる」ように四方八方に花弁を伸ばしていることから「家に持って帰ると火事が起きる」という言い伝えが残っているのです。

火事になると言われる根本の原因としては、上記に挙げた毒性が関係しています。子供たちが外で彼岸花に触れるのを戒める目的からできた言い伝えであり、無知識による事故を防ぐために広く伝わっていきました。

彼岸花を墓地に植えていた

彼岸花はかつて墓地に植えられていました。これは土葬で埋葬されていた亡骸を、動物や虫によって掘り起こされないようにするためだと言われています。

しかし、墓地に咲く真っ赤な花ということもあって、血をイメージさせる恐ろしいものだという認識が広がっていき、怖いイメージが付いたと言われています。亡骸を守る重要な植物でしたが、こういった悲しい背景があって現代のイメージへと繋がっていったのでしょう。

まとめ

秋に咲き、夏に枯れる多年生植物の「彼岸花」は、古くから日本に生育する植物です。真っ赤な見た目とその毒性からマイナスイメージが持たれやすい植物ですが、じつは田畑や亡骸を守ってくれる重要な役割をになっているのです。

日本の伝統行事である「お彼岸」と関係性を持つ花であることも含め、日本にいればどの地域でも見かける花。この機会にお彼岸についても詳しく学んでみてはどうでしょうか。
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編集者 A

IKEHIKO CLIP メディアチーム

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