目次
カラーにはどんな分け方があるの?
では、ひとことにカラーといってもその分け方にはどのようなものがあるのでしょうか?実はひとつひとつのカラーは「色の三属性」とよばれる以下の3つの要素の組み合わせによって成り立っているのです。
- ● 色相
- ● 明度
- ● 彩度
ひとつずつ解説していきます。
色相とは?
この色相を円状にまとめたものに「色相環」というものがあります。例として6色の色相環ならば、色の3原色である「赤」「黄」「青」に、中間色である「オレンジ」「緑」「紫」を加えた6色を、近い色順に並べた円で構成されるのが特徴です。円状で表される色相環では、その色と反対側にある色が補色(反対色)となります。
上記の例のような6色の色相環ならば「赤」「オレンジ」「黄」「緑」「青」「紫」といった順番の円になるため、赤の補色は緑、黄の補色は紫となります。また円状で表される色相環では隣に位置する色が類似色相と呼ばれています。
明度とは?
明度が高いと「明るい」「やわらかい」「薄い」「弱々しい」「軽い」といった印象を、明度が低いと「暗い」「渋い」「濃い」「強い」「重い」というような印象を与えやすくなります。
彩度とは?
彩度が高い色はビビットカラーと呼ばれ「派手」「鮮明」「華やか」「賑やか」といったイメージを感じさせるのが特徴です。対して彩度の低い色はパステルカラーと呼ばれ「淡い」「落ち着きのある」「やさしい」などのイメージを思わせます。
なお無彩色である「白」「黒」「灰色」には彩度の違いはありません。
お部屋に使うカラーの種類とおすすめの組み合わせ
そこでここからは、お部屋に使うカラーの種類とおすすめの組み合わせを以下の3つのスタイルからご紹介していきます。
- ● 類似色の組み合わせ
- ● 反対色相(補色)の組み合わせ
- ● 同じ色相で異なるトーンの組み合わせ
ひとつずつ見ていきましょう。
類似色の組み合わせ
類似色を組み合わせるためには、まずはメインカラーを決め、マンセル色相環で近くにある色相を取り入れてコーディネートしていきます。一般的には、円状のマンセル色相環で0度から45度の間にある色が類似色です。
類似色の組み合わせでは、色合いに共通性があるため調和しやすいという特徴があります。調和をとりながらも、色合いに緩急をつけることによってメリハリのある空間を演出することができます。
メリハリを付けるポイントとしては、使用する範囲や面積に差をつけることです。例えば、緑をメインカラーにするのならば、ラグやカーテンなど広い範囲を必要とするものをメインカラーの緑でまとめ、クッションやソファなどに黄緑や青緑のものを取り入れていくのがおすすめです。部屋の中で主役をはっきりさせた色配分をおこなうことが、メリハリをつけるためのポイントとなります。
反対色相(補色)の組み合わせ
色相が対照的な組み合わせは、お互いが引き立て合う効果があるので、全く違う2色が同じ空間にあってもうまく調和してくれます。たとえば「オレンジ+青」の部屋作りでは明るいイメージのオレンジとクールな印象の青のコントラストが、「黄緑+紫」の空間では上品な印象のある紫に自然な色合いの黄緑がよく合います。
反対色相の組み合わせは鮮やかなコントラストがかんたんに演出できますが、明度や彩度が高い色の組み合わせだと、目立ちすぎて落ち着きのない印象になってしまうので注意が必要です。また対比する色を同じ分量で使うとお互いが衝突するため、コーディネートがしにくくなります。
上手に組み合わせるためにはメインカラーを決め、もう一方の色は差し色として活用する方法や、彩度や明度を合わせて全体を調和させることなどがポイントとなります。
同じ色相で異なるトーンの組み合わせ
彩度や明度には違いはありますが、完全に同じ色合いを持っているので、統一感が出しやすく、全体がまとまりやすいという特徴があります。
トーンには、明度や彩度の度合いにより以下のような種類があります。
- ● ビビット:彩度がもっとも高く、明度が中間
- ● ブライト:彩度が高く、明度も高い
- ● ペール:彩度が低く、明度が高い
- ● ディープ:彩度が高く、明度が低い
- ● ダークグレイッシュ:彩度が低く、明度も低い
この組み合わせのポイントとしては、明度と彩度が高い色をアクセントカラーにすることです。ビビットやブライトなど、主張の強い色をアクセントとして使うことでメリハリのある空間に仕上げることができます。
お部屋をコーディネートする際に人気のカラー
- ● ベースカラー
- ● アソートカラー
- ● アクセントカラー
ベースカラーはコーディネートをする際に軸となるカラーのことで、壁や床、天井といった部屋の中で広い割合を占めるカラーのことです。ベースカラーにはホワイトやブラウンなどのベーシックな色やナチュラルカラーが向いています。
カーテンやラグ、ソファなどベースカラーに次いで大きな割合を占めるのがアソートカラーです。ベースカラーと合わせるのも良いですし、落ち着いた印象があるペールカラーもおすすめとなります。
アクセントカラーはクッションや小物などワンポイントの差し色として取り入れていきましょう。鮮やかなビビットなど主張の強い色を選ぶことでメリハリのある空間が演出できます。
理想的な比率は、ベースカラー:70%、アソートカラー:25%、アクセントカラー:5%といわれています。
ナチュラルカラー
ナチュラルカラーは、派手すぎたり地味すぎたりすることがなく、どんなコーディネートスタイルにも合わせやすいのが特徴です。またお部屋を広く見せる効果や、リラックス効果もあるため、世代や性別を問わず人気があります。
代表的なものとして、オフホワイトやベージュ、アイボリーなど温もりを感じられる色がナチュラルカラーとして挙げられます。近年人気の北欧インテリアスタイルも、ナチュラルカラーを多く取り入れたコーディネートです。シンプルで飽きにくく、温かみのあるカラーが自然と暮らしに溶け込みます。
ペールカラー
色の三属性のなかでは、明度が高く彩度が低いという性質を持ち、淡く澄んだ色のグループに分類されます。ペールカラーの淡い色合いをお部屋に取り入れることで、やわらかさや優しい空間を演出することができます。
代表的なペールカラーとして、桜色や藤色、藍白などがあります。またパステルカラーとよく混同されますが、パステルカラーはペールカラーカテゴリーのひとつです。ペールカラーの中でも彩度が比較的高いものがパステルカラーと呼ばれています。
まとめ
それぞれのカラーは、色合いを決める色相、明るさを表す明度、鮮やかさを左右する彩度の3つの要素が組み合わさることで成り立っています。その中でもお部屋の軸となるベースカラーには、ホワイトやブラウンなどのベーシックな色や、自然な色合いのナチュラルカラーがおすすめです。
ベースカラーを中心に、類似色の組み合わせや、補色の組み合わせなどを上手に取り入れて理想的なお部屋を作ってみてはいかがでしょうか。
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